神奈川県内の看護専門学校や看護系大学への進学を考えているものの、学費や教材費、実習に伴う費用に不安を感じている方もいるでしょう。こうした学生の修学を支援する制度のひとつが、神奈川県看護師等修学資金です。
神奈川県看護師等修学資金は、県内で看護職として働く意思がある学生に資金を貸し付ける制度です。所定の施設で必要な期間継続して勤務するなどの条件を満たせば、返還免除を申請できます。本記事では、令和8年度の公式情報をもとに、対象者や金額、申込方法、注意点を解説します。
神奈川県看護師等修学資金は、県内で保健師・助産師・看護師として働く人材を育成するため、看護専門学校や大学の看護学部などに在学する学生へ修学資金を貸し付ける制度です。
対象となるのは、養成施設を卒業した後、神奈川県内で看護職の業務に従事する意思がある学生です。申請者の中から選考が行われるため、応募要件を満たしていても必ず貸付を受けられるとは限りません。
神奈川県看護師等修学資金は、返還不要の給付金ではありません。原則として、養成施設を卒業した後は、借り受けた修学資金の全額を県へ返還する必要があります。
ただし、卒業後に県内の返還免除対象施設へ就職し、定められた期間継続して看護職として働いた場合は、返還免除を申請できます。勤務すれば自動的に免除されるのではなく、条件達成後の申請と審査が必要です。
神奈川県看護師等修学資金の新規貸付は、養成施設へ入学してから申請します。入学前には申請できないため、進学費用として利用を検討している場合も、まずは入学時に必要な資金を別途準備しなければなりません。
県内の養成施設では、入学後に学校が希望者の調査や申請案内を行います。学内の締切は県が示す提出期限より早く設定されることがあるため、入学後は学生課や奨学金担当者へ早めに確認しましょう。
一般修学資金は、看護師等の養成施設に在学し、成績・性行・健康状態に関する要件を満たしたうえで、卒業後に神奈川県内で看護職として働く意思がある学生を対象としています。
一般修学資金には世帯所得による制限がありません。貸付月額は養成施設の設置者によって異なり、国立病院機構または自治体立の養成施設は17,000円、民間立の養成施設は20,000円です。
特例貸付修学資金は、一般修学資金と共通する要件に加え、学資の援助を必要とする学生を対象とした制度です。令和8年度は、住民税非課税世帯または住民税が均等割のみの世帯であることが求められます。
貸付月額は40,000円です。入学初年度の学生は、希望により100,000円の初回加算金も借りられます。ただし、初回加算金だけを単独で利用することはできません。
2年課程進学支援修学資金は、准看護師から看護師を目指し、看護師養成施設の2年課程または定時制3年課程に在学する学生向けの制度です。特例貸付よりも所得に関する要件が緩和されています。
住民税非課税世帯などに加え、一定の所得基準を満たし、進学のために退職・休職した場合や、本人または主な生計維持者の収入が進学前より減少した場合も対象になり得ます。
神奈川県看護師等修学資金の主な要件と貸付内容は、次のとおりです。制度によって所得要件や貸付期間が異なるため、自分がどの制度に該当するかを確認しましょう。
| 比較項目 | 一般修学資金 | 特例貸付修学資金 | 2年課程進学支援修学資金 |
|---|---|---|---|
| 主な対象者 | 保健師・助産師・看護師養成施設の在学生 | 所得要件を満たす保健師・助産師・看護師養成施設の在学生 | 看護師養成施設の2年課程または定時制3年課程の在学生 |
| 所得制限 | なし | あり | あり。ただし、特例貸付より対象要件が広い |
| 貸付月額 | 国立病院機構・自治体立17,000円/民間立20,000円 | 40,000円 | 40,000円 |
| 初回加算金 | なし | 入学初年度に100,000円 | 入学初年度に100,000円 |
| 貸付期間 | 貸付決定月から卒業月まで | 貸付決定月から卒業月まで | 最大2年間。定時制は最大3年間 |
| 返還免除 | 条件を満たせば申請可能 | 条件を満たせば申請可能 | 条件を満たせば申請可能 |
一般修学資金と特例貸付修学資金は、令和8年4月1日以降に指定された看護師等養成施設へ在学していることが基本要件です。学年は限定されておらず、2年生以降でも申請できます。
また、成績が優れ、性行が正しく、健康であることに加え、養成施設を卒業した後、神奈川県内で保健師・助産師・看護師の業務に従事する意思を持っていることが求められます。
特例貸付修学資金では、申請者が属する世帯の全員について、住民税が非課税または均等割のみであることが要件です。所得割額が1円以上ある場合は、原則として対象になりません。
ここでいう世帯には、同居する家族だけでなく、別居中でも継続的に生活費や学費を送っているなど、申請者と生計を一にしている人が含まれる場合があります。必要な証明書の範囲は学校や県へ確認しましょう。
一般修学資金と特例貸付修学資金の貸付期間は、県が貸付を決定した月から養成施設を卒業する月までです。入学時まで遡って必ず貸し付けられる制度ではない点に注意してください。
休学中や留年中は貸付が休止される場合があります。また、成績不良による留年や退学、停学、虚偽申請などがあった場合は貸付が廃止され、借り受けた金額の返還が必要になる可能性があります。
返還免除を受けるには、養成施設を卒業した後、神奈川県内の返還免除対象施設で、施設区分に応じて3年間または5年間、継続して看護職の業務に従事する必要があります。
代表例として、200床以上の病院や保健所、指定訪問看護事業所などは5年間、200床未満の病院や病床の80%以上が精神病床である病院などは3年間の従事が必要です。
原則として、卒業した月の翌月から返還免除対象施設へ就職し、常勤職員として継続して勤務する必要があります。3月に卒業した場合は、4月からの勤務が基準となります。
また、修学資金を借りて在籍していた課程で取得した看護職免許以上の資格で働かなければなりません。例えば、看護師課程で借りた場合は、看護師として対象業務に従事する必要があります。
神奈川県内の施設で看護職として勤務すれば、すべて返還免除の対象になるわけではありません。教育・研究職や有料老人ホームなど、返還免除の対象外とされている勤務先があります。
施設名や病床数だけでは判断できない場合もあるため、就職先を決める前に県へ返還免除対象施設であるか確認することが重要です。対象外施設へ就職した場合は、原則として全額返還となります。
必要な従事期間中に転職し、1か月以上の未就業期間が生じた場合や、返還免除対象外の施設へ移った場合は、返還が必要になる可能性があります。転職を決める前に県へ相談しましょう。
出産、育児、療養などのやむを得ない事情で休職する場合は、事前手続きによって返還猶予を申請できることがあります。ただし、休職期間は従事期間に含まれず、免除条件を満たす時期は後ろ倒しになります。
以下は令和8年度の募集期間です。募集日程は年度ごとに変更される可能性があるため、申請時には神奈川県と在学校が公開する最新情報をご確認ください。
県内の養成施設に在学している学生は、学校を通じて申請します。学校が4月上旬に希望調査を行うため、入学後に事務室や奨学金担当窓口へ申込方法を確認してください。
令和8年度に学校から県へ提出する期限は、特例貸付修学資金が5月中旬、一般修学資金が6月下旬です。学生本人に設定される学内締切は、それよりも早くなる点に注意しましょう。
県外の養成施設に在学している学生は、神奈川県のホームページから申請様式を取得し、必要書類をそろえて県へ直接郵送または持参します。学校経由の申請とは提出方法が異なります。
令和8年度の県必着期限は、特例貸付修学資金が5月12日、一般修学資金が6月12日でした。令和8年度分の受付は終了しているため、今後申請する方は次年度の募集案内を確認してください。
2年課程進学支援修学資金は、在学する養成施設の所在地にかかわらず、申請者が必要書類をそろえ、神奈川県へ直接郵送または持参して申し込みます。
令和8年度の提出期限は6月5日必着でした。推薦状は在学校で作成してもらう必要があるため、利用を検討している場合は、募集開始後すぐに学校の担当者へ相談することが大切です。
県内の養成施設に在学している場合は、学校が希望者を取りまとめて申請します。入学後のオリエンテーションや校内掲示、学生向けポータルサイトなどで案内される情報を確認しましょう。
一般修学資金では学内選考が行われるため、県の締切だけでなく学校独自の受付期間と選考基準を確認することが重要です。案内が見当たらない場合は、自分から事務室へ問い合わせてください。
一般修学資金、特例貸付修学資金、2年課程進学支援修学資金では、対象者や所得要件が異なります。世帯の課税状況や在籍課程を確認し、該当する制度を選びます。
特例貸付と一般修学資金は併願できますが、両方から同時に貸付を受けることはできません。特例貸付の選考に漏れた場合に一般修学資金を希望する方は、申込時に併願の意思を伝えましょう。
主な申請書類には、貸付申請書、在学校が作成する推薦状、住民票の写しなどがあります。特例貸付では、世帯全員の課税状況を確認できる証明書なども必要です。
書類は発行から3か月以内の原本が求められる場合があり、住民票には本籍や世帯主との続柄など、指定された情報の記載が必要です。最新のチェック表を確認して準備しましょう。
県内養成施設の一般・特例貸付は、原則として学校を通じて提出します。県外養成施設の学生は、申請書類を神奈川県健康医療局の担当部署へ直接郵送または持参します。
2年課程進学支援修学資金も、県へ直接提出する方式です。提出期限までに届かなかった場合や書類に不備がある場合は受け付けられない可能性があるため、余裕を持って提出してください。
申請後は、学校または神奈川県による選考を経て貸付者が決まります。貸付決定の通知を受けた後は、誓約書や連帯保証人の印鑑登録証明書、住民票などを提出します。
連帯保証人が使用する印鑑は、印鑑登録証明書と同一の実印でなければなりません。貸付決定前に決定後の書類を提出すると返却されるため、学校や県の案内に従って手続きを進めましょう。
神奈川県看護師等修学資金は、応募要件を満たした学生全員に貸し付けられる制度ではありません。例年希望者が多く、予算や貸付可能人数の範囲内で選考が行われます。
県内養成施設の一般修学資金では、まず学校が希望者を選考して県へ推薦します。特例貸付、2年課程進学支援、県外養成施設からの一般修学資金は、県が制度の趣旨に沿って選考します。
特例貸付修学資金の申請者は、一般修学資金との併願が可能です。特例貸付の対象に選ばれなかった場合、一般修学資金の申請者として選考を受けられます。
ただし、県内養成施設の学生は、学校が希望を取りまとめる段階で併願を申し出る必要があります。また、併願はできても、一般修学資金と特例貸付修学資金を同時に借りることはできません。
貸付を受けるためには、独立して生計を営み、収入がある成人の連帯保証人を2名立てる必要があります。連帯保証人は、それぞれ別の生計を営んでいなければなりません。
例えば、父母がともに働いていても同一生計であれば、2名とも連帯保証人にすることはできません。貸付決定後には住民票や印鑑登録証明書も必要になるため、申請前に候補者へ相談しましょう。
一般修学資金は、国の高等教育の修学支援新制度と併用できます。一方、特例貸付修学資金と2年課程進学支援修学資金は、同制度との併用が認められていません。
神奈川県が実施するほかの給付・貸付制度とも、原則として併用できません。県以外の奨学金とは併用できる場合がありますが、相手側の制度が併用を制限していることもあるため、双方へ確認してください。
進学費用に不安がある場合は、神奈川県看護師等修学資金だけでなく、国や自治体、病院などが設ける奨学金・給付金も確認しましょう。制度ごとに対象者や返還条件、併用可否が異なります。
日本学生支援機構の奨学金には、返還不要の給付型と、卒業後に返還する貸与型があります。貸与型は、利息が付かない第一種奨学金と、利息が付く第二種奨学金に分かれています。
申請には家計や学力などの基準があり、学校を通じて手続きを行います。進学前に高校から申し込む予約採用と、進学後に学校から申し込む在学採用があるため、申請時期を確認してください。
高等教育の修学支援新制度は、対象となる大学や専門学校に進学する学生に対し、授業料・入学金の減免と、返還不要の給付型奨学金によって修学を支援する国の制度です。
世帯収入や扶養する子どもの数などによって支援内容が決まります。利用には進学先が国の確認を受けた対象校であることが必要です。なお、神奈川県の特例貸付や2年課程進学支援とは併用できません。
神奈川県内では、横浜市、川崎市、相模原市などの自治体や、市立病院、医療法人などが看護学生向けの修学資金・奨学金を設けている場合があります。
一定期間の勤務によって返還が免除される制度もありますが、卒業後の就職先が特定の地域や病院に限定される場合があります。貸付額だけでなく、勤務先や必要な勤務年数も確認しましょう。
雇用保険への加入歴がある社会人は、厚生労働大臣が指定する看護師養成課程へ進学する場合、専門実践教育訓練給付金を利用できる可能性があります。
対象講座や雇用保険の加入期間などの要件があり、受講開始前のキャリアコンサルティングやハローワークでの受給資格確認が必要です。進学先の講座が対象か、早めに確認してください。
ひとり親家庭の保護者が、看護師などの資格取得を目指して養成機関で6か月以上修業する場合、高等職業訓練促進給付金の対象になる可能性があります。
神奈川県では、一定の条件を満たす方が看護師などを目指す場合、県独自の給付金が上乗せされる制度もあります。居住する自治体によって窓口が異なるため、受講開始前に相談しましょう。
看護専門学校によって、取り扱っている奨学金や申請時期、学内選考の方法は異なります。神奈川県看護師等修学資金を希望する場合も、学校から県へ推薦できる人数が限られる可能性があります。
学校を比較するときは、利用できる制度の名称だけでなく、過去の利用実績や相談窓口、学内締切、ほかの奨学金との併用可否まで確認しておくと、入学後の資金計画を立てやすくなります。
進学先を選ぶ際は、授業料だけでなく、入学金、教科書代、ユニフォーム代、実習費、国家試験対策費などを含めた総額を確認することが大切です。
さらに、実習先や実習中のサポート、国家試験対策、通学時間、社会人学生への支援、卒業後の進路も比較しましょう。無理なく学び続けられる環境かどうかも重要な判断基準です。
返還免除のある修学資金は、学費の負担を軽減できる一方で、卒業後の勤務地や勤務期間に条件があります。金額だけで決めると、希望する働き方とのずれが生じるかもしれません。
奨学金の使いやすさに加え、学習環境、実習体制、資格取得支援、通学のしやすさなども含めて、自分に合った看護専門学校を選びましょう。
修学資金や奨学金は、看護専門学校へ進学する際の経済的な負担を抑える助けになります。一方で、進学先を決めるときは、利用できる支援制度だけでなく、学習・就職・学校生活をどのように支えてもらえるかも確認することが大切です。
このサイトでは、【学びサポート】【キャリアサポート】【経済サポート】がそれぞれ手厚い、神奈川の看護専門学校を16校※からピックアップ。学校生活の雰囲気や就職率、入試情報なども紹介しているので、自分に合った進学先を選ぶ際にお役立てください。
※2025年4月21日編集チーム調べ
「神奈川 看護専門学校」とGoogleで検索をして表示された専門学校を選定
「勉強についていけるか不安…」「看護師としてバリバリ働きたい」「仕事を変えたいけど経済的に不安…」
そんな想いにしっかり応えてくれる3校をご紹介します。
先輩や先生が
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小論文・面接(※2)
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100% ※2026年2月調査時点
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98.5%
※第144回看護国家試験の数値。
100% ※2026年2月調査時点
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負担が少ない環境

現代文・面接
97.1%
※第144回看護国家試験の数値。
公式HPに記載なし
※1 入試項目は2025年5月時点の情報です
※2 推薦入試や一般入試など入試形態によって入試項目が異なります