看護師になるには、看護系の専門学校または大学で3年以上学び、卒業することが求められます。どちらの進路でも看護師国家試験の受験資格を取得でき、看護師になることが可能です。 修業年限や学費、学びの内容、卒業後のキャリアに違いがあるため、自分に合った進学先を選ぶことが大切です。
看護大学と看護専門学校では、カリキュラムの考え方に大きな違いがあります。
看護大学は、看護学を学問として幅広く、かつ体系的に学ぶのが特徴です。たとえば神奈川県立保健福祉大学では、1年次から課題解決型学習を取り入れ、教養科目や多職種連携、災害看護までを4年間かけて段階的に学んでいきます。看護の知識や技術だけでなく、研究的な視点や国際的な視野も身につけやすい点が魅力といえるでしょう。
一方、看護専門学校は、国家試験合格と現場で役立つ実践力の習得に重きを置く教育機関です。神奈川県立衛生看護専門学校では、3年間で2,940時間にわたる講義と実習を集中的に実施。神奈川県の案内でも「臨床現場で活躍できる実践能力の養成」が重視されており、看護師として必要な技術を効率よく身につけられるのが特徴です。
入試の難易度や出題傾向にも違いがあります。一般的に、看護大学は試験範囲が広く、総合的な基礎学力が求められる傾向があります。一方で、看護専門学校は試験科目が絞られやすいものの、募集定員が少ないため、入試方式によっては倍率が高くなることもあります。そのため、「大学のほうが必ず難しい」とは一概にいえません。
神奈川県内の2025年度入試結果を見ると、神奈川県立保健福祉大学は全体倍率が2.3倍、一般後期では5.8倍でした。対して神奈川県立衛生看護専門学校も、一般2次選抜で3.21倍を記録しており、十分に競争率の高い入試です。志望校を選ぶ際は、倍率だけでなく試験科目や出題傾向まで確認したうえで、それぞれに合った対策を進めることが大切になります。
大学と専門学校では、卒業時に取得できる資格の選択肢に違いがあります。共通しているのは、どちらの課程を修了しても「看護師国家試験」の受験資格を得られる点です。
看護大学の魅力は、追加の資格取得を目指せること。たとえば神奈川県立保健福祉大学では、選択制で養護教諭一種免許状の取得が可能です。また、卒業後に大学院へ進学し、助産師を目指すルートも用意されています。将来のキャリアを広げやすいのは大学ならではの強みです。
一方、看護専門学校は看護師資格の取得に特化した進路です。資格の幅は大学より狭くなるものの、看護師になるという目標に向かって一直線に進みやすいのが特長。なお、一定の要件を満たして卒業すると「専門士」の称号が付与され、将来的に大学への編入学を目指すこともできます。
卒業して看護師として働き始めるまでの年数も、進路選びでは重要なポイントになります。
基本的に、看護大学は4年制、看護専門学校は3年制です。神奈川県内の学校で見ると、神奈川県立保健福祉大学の看護学科は4年制、神奈川県立衛生看護専門学校の看護学科は3年制となっています。
看護大学は、4年間をかけて教養科目から専門分野まで幅広く学び、知識をじっくり深めていくスタイルです。対して看護専門学校は、3年間で実践力を集中的に身につけ、国家試験合格を目指します。1年早く現場に出て臨床経験を積めるため、早く看護師として働き始めたい人にとっては、専門学校が大きなメリットになるでしょう。
卒業後の主な就職先が病院などの医療機関である点は共通していますが、その先のキャリアの広がりには違いがあります。
看護大学の特徴は、将来的な進路の選択肢が広いことです。臨床経験を積んだ後は、大学院への進学をはじめ、教育・研究機関、行政、多職種連携のマネジメント分野など、さまざまなキャリアを描きやすくなります。神奈川県立保健福祉大学でも、医療機関に加えて自治体や教育機関など、多岐にわたる進路実績があります。
一方、看護専門学校は、臨床現場のエキスパートとして経験を重ねていく進路が中心です。神奈川県の県立看護専門学校でも、県立病院をはじめとする医療機関で即戦力として活躍できる人材の育成に力を入れています。現場志向が強い人にとっては、相性のよい進学先といえるでしょう。
進学にかかる学費は、通学期間が短い看護専門学校のほうが総額を抑えやすいのが一般的です。
神奈川県内の公立校を例に比べると、3年制の神奈川県立衛生看護専門学校では、入学料や授業料、教材費などを含めた3年間の合計額がおよそ167万円に収まります。
これに対して、4年制の看護大学は通学期間が長いぶん、総額も高くなりやすい傾向があります。神奈川県立保健福祉大学では、4年間の授業料だけで約214万円、横浜市立大学では約223万円です。奨学金制度なども確認しながら、家庭の状況に合った資金計画を立てておくことが大切になります。
就職後の給与初任給については、看護大学を卒業した人の方が、専門学校卒よりもやや高く設定されているのが一般的です。ただし、月額で数千円〜1万円程度の違いであり、進学にかかる学費の差額ほど大きな開きにはなりません。実際の募集要項の例を見てみましょう。
このように初任給の差はそれほど大きくないため、目先の給与だけでなく、将来どのようなキャリアを築きたいかを含めて進路を選ぶことが大切です。
これまでの内容を踏まえ、それぞれの特徴を整理します。
4年間かけて教養から専門分野まで幅広く学べる点がメリットです。追加資格の取得や大学院進学、教育・管理職など、長期的なキャリアの選択肢が広がります。一方で、卒業までに時間がかかり、学費の総額が高くなりやすい点がデメリットと言えます。
3年間で実践的な技術を集中して学び、学費を抑えつつ最短で看護師になれるのがメリットです。早く現場に出て経験を積みたいという方におすすめ。ただし、大学に比べると教養科目や研究の幅が狭く、将来的に教育職や研究職、一部の専門資格ルートへ進む場合には、大学に比べてハードルが高くなる傾向があります。
| 比較項目 | 看護大学 | 看護専門学校 |
|---|---|---|
| 学ぶ内容 | 看護を幅広く学ぶ | 実践中心に学ぶ |
| 入試難易度 | 学力試験の範囲が広め | 科目は絞られやすいが倍率は高い場合もある |
| 取得可能な資格 | 看護師+追加資格や進学ルートあり | 看護師資格取得が中心 |
| 卒業までの年数 | 4年 | 3年 |
| 卒業後の進路 | 病院就職+進学・教育・研究にも広がる | 病院就職中心で早く現場経験を積みやすい |
| 学費 | 高めになりやすい | 比較的抑えやすい |
| 就職後の給与 | やや高め | 大学よりやや低め |
| 向いている人 | 将来の選択肢を広げたい人 | 早く看護師として働きたい人 |
看護専門学校と看護大学は、ともに看護師への道につながっていますが、それぞれ異なる魅力や特徴があります。どちらが自分に合っているかは、目指すキャリアや学びたい内容、経済状況やライフスタイルによって変わってきます。進学先を決める際は、各学校のカリキュラムや学費、取得できる資格などの情報を比較検討し、自分の将来像に合った進路を選択することが大切です。
気になる学校があれば資料請求やオープンキャンパスへの参加などを通じて具体的な雰囲気を知り、納得のいく進路選びをしましょう。
下記のページでは、専門的に看護を学べる神奈川の看護専門学校を紹介しています。看護専門学校に興味を持った人は、ぜひチェックしてみてください。
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100% ※2026年2月調査時点
社会人の経済的な
負担が少ない環境

現代文・面接
97.1%
※第144回看護国家試験の数値。
公式HPに記載なし
※1 入試項目は2025年5月時点の情報です
※2 推薦入試や一般入試など入試形態によって入試項目が異なります